シンガポール便り 1999年12月5日
- 赤道直下のクリスマス -
(前書き削除)
思い出横丁火事の件、残念なことです。
シンガポールの日経にはその記事が載っていなかったので、貴君のメールで初めて知りました。JRのガード沿いの飲食街のことでしょう。ガード下の薄汚いトンネルを出てすぐ右側の通りの入り口に“思い出横丁”の横断幕が掛かっていた様に思います。狭い通りの両側に小さな飲食店が沢山並んでいて、そこから出る料理の煙に巻かれていると何十年かの昔にタイムスリップした様な気分になったものです。通りに昔から染み付いたゴミの匂いと煙がミックスされ、あまり食欲をそそぐものでない複雑な臭いがする場所で、通称“ションベン横丁”で通っていたはずです。鰻の臓物の串焼きを出す店があったので、チュ-ハイを一緒に飲んだのはその店だと思います。
計算すると20年以上も昔の話になりますね。その店がまだ残っていれば又一緒に一杯やりたいものです。ただ、三分の一も焼けてしまえば多分あの地域一帯は再開発されショッピングセンタか何かになってしまうのでしょう。残念な事です。
六甲の話についても、昔を懐かしく思い出します。そう言えばロックガーデンには貴君と一緒に登って以来一度も行っていません。記憶がだんだん薄れていき他の情景とごっちゃになりつつあるので、もう一度訪れて確かめたい衝動にかられます。
さて、シンガポールはもうすっかりクリスマス気分です。先日高島屋前でクリスマスの飾り付け点灯セレモニーがあり、オーチャード通りの夜は光で満ち溢れています。高島屋ビル内には巨大なクリスマスツリーが出現し、そこら中でクリスマスセールが行われています。商店にとっては最大の書き入れ時なのでしょう。街中クリスマス一色で、わが社(StarHub)の入り口にも大きなクリスマスツリーが出現するほどです。ちなみにシンガポール人のクリスチャンの比率は19%でマジョリティではありません。他は仏教28%、回教16%、道教13%、ヒンズー教5%などです。観光客へのサービス精神と何でもビジネスに結び付けてしまう中国人の商魂のせいでしょう。赤道直下の盛大なクリスマス、脱帽です。
(以下削除)