香港便り 1997年4月26日
- 香港の床屋など -

(前書き削除)

2月、3月は出張ばかりで出歩いていましたがこの3週間ほどは事務所で腰を落ち着けています。事務所にいても、海外では日本にいる時みたいに電話がかかってこないので助かります。代わりにE-Mailに悩まされていますが。

2日前のフジモリさんにはビックリでした。香港でも日本人仲間ではこの話題でもちきりでしたが、香港人には大した事でもなかったようです。翌日英字新聞にはトップ記事として一面にでかでかと出ましたが中文の新聞やテレビでは特別扱いしていません。テレビのニュース番組では、橋本首相が「ペルーには感謝するが事前の連絡がなかったことが残念」とコメントした、とのアナウンサーの淡々とした説明があっただけで、大使館の映像は出ていたものの、1、2分しか扱われず拍子ぬけです。遠い国の出来事で、かつお金にも関係しないので興味が湧かないのでしょう。マカオでマフィア同志の揉め事にまきこまれて看護婦さんが殺されたことの方がよほど重大事件のようです。

先日、百貨店そごう前の通りで尖閣諸島運動の募金をやっていました。尖閣諸島のことなどすっかり忘れてくれていたとばかり思っていましたが、なかなかどうして香港人にしてはめずらしく根気よくやっています。安心して床屋に行けると思っていたのに未だ暫くは髭剃りをしてもらう時には一抹のスリルを味わうことになりそうです。

ところで、当地香港では床屋の数が異常に多いのに気がつきます。
私の事務所から徒歩5、6分の範囲に少なくとも10軒の床屋があります。ひょっとすると20軒を超えているかもしれません。一軒の床屋が看板を2つ3つ出していますので、街中例の渦巻きがくるくる回るあの散髪マークが氾濫しています。

前回その内の一つを頼って古いビルの2階に入ってみましたが、何とそのフロアには床屋が3軒ありました。比較的こぎれそうなのを選んで入りましたが、理髪師(?)がお年寄りばかりで、ゆっくりと丁寧に刈ってくれるのは結構なのですが、手元がおぼつか無い様子で髭剃り時には別の種類のスリルを感じました。
香港人の同僚に聞いたところ、上海スタイルの理髪店だそうで、その昔、自分の腕一本を頼りに大陸から香港に逃げて来た人達だそうです。腕前は確か(若かれし時?)なので安心せよとのことですので、また行ってみようと思っています。

(以下削除)

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